湊川巡検

昨日の研究発表会の続きで、今日は同志社大の本岡先生のご案内で、湊川沿いを巡検しました。堤外地(河川敷)の不法利用について『「不法」なる空間にいきる―占拠と立ち退きをめぐる戦後都市史』(2019年、大月書店)にもまとめられている場所の現在を見て歩きました。

市営地下鉄の長田駅から、歩き始めて新湊川の三面張り河道の深さに驚きました。ここは後半で訪れる旧湊川から明治時代に河川の付け替えが行われた部分です。ここから川に沿って下流に下っていきます。この辺りは、阪神・淡路大震災で大きな被害が出た地域でもあります。慰霊碑や震災遺構に立ち寄りながら、山陽本線の海側に、本岡先生の研究の中心地があります。

 

今はこのようになっていて、その痕跡は分からなくなっていますが、1970年ころまでは、ここに町があったそうです。ここから、長田のディープな商店街を通って、その途中で、そばめし、お好み焼きのお昼を食べました。

あいにく今日は定休日

新長田駅から地下鉄で湊川公園駅に移動して、明治以前の湊川の流路に作られた商店街を歩きます。もともと六甲山地から神戸港に流れ込んでいた湊川でしたが、港に堆積物をもたらすことや天井川による洪水の多発によって、付け替えられました。後には商店街が伸びています。

商店街には坂を上ります。それは天井川の跡だからです。

このあたりの水害の話題は、北海学園大の谷端さんが論文をまとめています。

新湊川との付け替え点を観察してから、商店街~福原の歓楽街~新開地とたどってJR神戸駅で解散となりました。普段はなかなか歩くことのない神戸の街を見ることができました。